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駐車場からは日の出が綺麗に見えた。
空気が冷たく、雲の流れも速かったのでコリャ
心配だなぁ・・と思い、オーバージャケット、パンツ
を着た。
準備をしていた人達が次々と出発していく。
私も慌てて準備し(これがいけなかった)出発。 |
駐車場脇から登山道に入るともう雪なので
さっそくアイゼンを装着。
登山指導所の脇を通ると、無数の踏み跡が
あるので、それを辿って締まった雪の上を歩く。 |
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樹林帯を抜けると、茶臼岳が現れる。
天気はいいが、風が強い。
途中露岩帯に入ると一旦雪が無くなったので
アイゼンを外し、夏道を見つけ進む。
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しかし、露岩の道はやがて凍りついたツルツル
のバーンとなり、オマケに強い向かい風に煽られ
足元がおぼつかない。
我慢して歩いたが、アイゼンを再装着。
すると嘘のようにガンガン進めた。
先行者が早くも下山してきた。
諦めたのかな? |
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峰ノ茶屋へ到着。
噂には聞いていたが凄い強風・・・
小屋の影に隠れ、小休止。
登ってきた道を振り返ると、中々前に進めない
パーティーや、下山者に諭されたのか諦めて
引き返す人もいた。先が思いやられる・・
ストックをピッケルに持ち替え、小屋影から
一気に飛び出し、フラつきながら鞍部を抜けた。 |
朝日岳の南面。
ニセ穂高と呼ばれてるらしいが、
確かに良く似ている気がする。
那須岳にあまり期待していなかったせいか、
迫力にいい意味で期待を裏切られた。
それにしても「ニセ」穂高って、失礼だー |
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峰ノ茶屋の鞍部を抜け、南面に入ると風も無い。
するといきなり雪の斜面が現れた。
踏み跡もない・・稜線に道がついてるとは思え
ないし、この風では無理だろう。
夏道がこの下に隠れているのかなと思い、雪崩
が恐かったが思い切って斜面をトラバースした。
初めてピッケルをまともに使ったかも。
写真は帰りに撮ったものです。
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鎖のついた岩場を何箇所か越え、ちょっぴり
ヤバいトラバースを進む。 |
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東面には遠くに男鹿山塊(たぶん)が見える。
自衛隊が作り、観光用道路として計画された
幻の塩那道路があるのだが、いつか歩いて
みたい。
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北面手前に隠居倉、奥に大倉山方面の
山脈か?
だんだん雲行きが怪しくなってきた。 |
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朝日岳の肩へ到着。
ここも風が強い。鞍部になっているとこは
どこも風の通り道になってるようだ。
朝日岳を見上げながら、ひと登り。
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那須連山標高2位、朝日岳。
後ろは茶臼岳。
狭い山頂でやっとの思いで記念撮影をする。 |
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茶臼岳を望む。
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出発した駐車場を眼下に見る。 |
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朝日岳を後にし、三本槍岳へ向かう。
清水平への稜線は風が強く、難儀する。
熊見曽根で隠居倉との分岐をわけ、
アップダウンを繰り返しつつ稜線を歩く。
後ろに三本槍岳を望む。 |
名無しのピークから清水平を見下ろす。
広い平原なので、ガスったらヤバそうだ。
晴れ間もすっかり無くなり、ホワイトアウトに
でもなったら大変だなと心配になったが、
行けるとこまで行こうと思い前進。
帰りに迷わないよう、わざと踏み跡を大きく作る。 |
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名無しピークから一気に下り、清水平へ到着。
相変わらずガスり気味だ。
ここの道標から三本槍岳まで35分となって
いたので、よし行こう!と決めた。
しかしここまでトレースが全く無かったが
それほど人が入らないのかなぁ・・
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スダレ山の右手を巻きながら、何度も後ろを
振り返り地形を頭に入れる。
・・・といっても、広い雪原は目標物が無い。
こりゃガスったらヤバイよ〜と思いつつも
前進を続ける。
緩やかな斜面を何だか焦りながら登る。
途中夏道を見失い、笹原を踏み抜きながら
山頂へ向かう。 |
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那須連山最高点(1917m)、三本槍岳到着。
ガスで何も見えません。
一等三角点があります。 |
4月ですが、エビのしっぽも健在です。
ちっちゃいけど。
まだまだ冬だなと実感。
記念撮影して、早々に退散。
自分の踏み跡を必死に追いながら
(冷静になればそんな酷い天候じゃ
なかったけど、気が焦っていた^^;)
元来た道を戻る。 |
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清水平へ戻り、再び朝日岳目指して進む。
清水平から名無しピークへはひと登り
しなければならず、しんどー |
熊見曽根辺りから朝日岳を望む。 |
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茶臼岳を望む。
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朝日岳の肩で二人組みとすれ違った。
ちょっと心強いなぁ。 |
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朝日岳の肩から峰ノ茶屋へ戻る。
鎖の岩場をトラバース。 |
朝日岳を振り返る。 |
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南面のトラバース。 |
再び雪面のトラバースへやって来た。
アイゼンピッケルを効かし、
慎重かつ足早に通り抜ける。 |
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再び峰ノ茶屋に戻ると、朝ほど風は強くない。
休憩しようと思ったが、3人組がいて
居づらかったので休まず茶臼岳へ向かう。
ここまでで結構疲れてしまった。
あとはダラダラ歩こう・・
茶臼岳へ向かう斜面から峰ノ茶屋を振り返る。 |
茶臼岳の斜面にはモクモクと噴煙があがる。
硫黄の匂いが風に乗って漂う。
(家に帰るまで顔が硫黄臭かった) |
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岩のペンキマークを見つけながら
足取り重くダラダラ進む。
途中岩陰に隠れ、小休止。
朝日岳方面を振り返る。
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那須は風が強いので、雪はあまり積もらず
露岩帯が続くようだ。 |
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山頂も近くなってくると、火口が見渡せた。
底の水は凍っている。 |
12本歯アイゼンで雪が無くなった露岩帯を苦労
しながら歩くと、やがて那須岳神社へ到着。
茶臼岳の標柱と三角点を探したが、
どこにも見当たらなかった。
一緒に居た人の話だと、以前には神社は
なかったそうだ。
ここが茶臼岳最高点と判断し、記念撮影。 |
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一瞬だがこんな状態にも何度かなった。
山頂にいた人達はみな軽装で、完全冬山装備
の自分は何だか浮いてる気分・・・
しかしまだまだ冬山の様相なので、軽装では
危険だろ〜と思う。 |
山頂を後にし、疲れたので惰性で下っていく。
ロープウェイ山頂駅を見下ろす。 |
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峰の茶屋避難小屋は、小さな高窓から
入れるようになっている。
中は小奇麗だ。
風の影響か、外の扉のガラスが割れていた。 |
来た道を戻り、駐車場を目指す。
ここからは40分ぐらいで着くだろう。
まだまだ登って来る人達とすれ違う。
三斗小屋温泉に行くのかな? |
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森林限界を過ぎ、雪の積もった樹林帯を
駆け下りる。
途中にある東屋はご覧の通り。 |
再び駐車所へ戻ってきた。
12時46分到着。
幸いホワイトアウトにはならなかったものの、
装備類は万全で望まないと危険だし、
心臓にも悪いなぁ・・と思い知った登山でした。
今シーズンの雪山で一番大変だったかも・・
精神的にも疲れました。 |
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